新型コロナ感染症対策ガイドライン改訂版の件
(公社)全日本鍼灸マッサージ師会災害対策委員会
《はじめに》
令和元年12月に中国湖北省周辺で発生した新型コロナウイルス感染症は全世界的かつ急激な勢いで感染者数が増加し、我が国では4月7日、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言が発令された。このような状況下で新型コロナウイルス感染から施術者、スタッフ、患者を守るために以下の感染防止ガイドラインを作成した。
【院内施術の場合】
《始業前》
●スタッフの検温、体調チェック(感冒症状の有無など)をおこなう。
●スタッフ同居家族の健康状態を申告してもらう。
●感冒症状があるスタッフや新型コロナウイルス感染症疑いの同居家族がいる場合は業務をおこなわない。
《待合室》
●鍼灸院入り口に、発熱や咳など感冒症状のある方は施術できない旨掲示し、入室を回避する。
●必ず予診をおこない、下記に該当する場合は施術をおこなわない。
●予診・問診の際は必ずマスクを着用する。
●室内で患者同士が十分な距離(2m以上)を取れるように調節する。(例えば予約制にし、来院時間を調節する等)すなわち複数の患者が同じ空間に一定時間居ることを回避する。
●窓の開放や換気扇を使い、室内の換気を頻繁におこなう。
●職員休憩スペースにおいては、定期的に手の触れる場所について消毒をおこなう。又、共用する物品についても定期的に消毒をおこなう。
《施術中・施術後》
●マスクは必ず着用する。患者にもマスクを着用させるのが望ましい。
●一人の施術者で同時に複数の患者に施術をおこなわないことが望ましい。おこなう場合は、施術患者を交替するごとに、手洗いと手指のアルコール消毒を徹底する。
●施術後は、リネン(タオル等)の交換を1人ずつおこなう。
●機械換気が設備されていれば活用するとともに、窓の開放や換気扇使用による室内の換気を頻繁におこなう。(最低でも1時間毎)
●必要なら患者の高頻度接触部位に清拭による消毒(※)をおこなう。
※アルコールあるいは0.05%の次亜塩素酸ナトリウムを使用する。
●施術前、施術後の手指洗浄・アルコール消毒を徹底する。
●可能な限りキャッシュレス決済を導入し、コイントレー等での授受をおこなう。
●受付(レジ)において患者との接触機会を減らすためのビニールカーテンやアクリル板を設備する。
《終業後》
●窓の開放や換気扇使用による室内の換気をおこなう。
●待合室内のイス、テーブル、備品、ドアノブ、手すり等の清拭による消毒をおこなう。
●治療室内のベッド・器具等の清拭(せいしき)による消毒をおこなう。
●リネン類・白衣等は毎日交換、洗濯する。
【往療の場合】
《始業前》
●スタッフの検温、体調チェック(感冒症状の有無など)をおこなう。
●スタッフ同居家族の健康状態を申告してもらう。
●感冒症状があるスタッフや新型コロナウイルス感染症疑いの同居家族がいる場合は業務をおこなわない。
●事前に患者の健康状態・感冒症状の有無、同居家族の健康状態を把握しておく。
●感冒症状がある患者や新型コロナウイルス感染症疑いの同居家族がいる場合は訪問しない。
●訪問前に必ず手指洗浄・アルコール消毒をおこなう。
《施術中・施術後》
●マスクは必ず着用する。患者にもマスクを着用させるのが望ましいが、無理はさせない。
●同一建物など一人の施術者で同時に複数の患者に施術をおこなう場合は、一施術につき、手洗いと手指のアルコール消毒で次の患者に対応する。
●施術後は、リネン(タオル等)の交換を1人ずつおこなう。
●窓の開放や換気扇使用による室内の換気を頻繁におこなう。
●必要なら患者の高頻度接触部位に清拭による消毒をおこなう。
●施術前、施術後の手指洗浄・アルコール消毒を徹底する。
●玄関のドアノブを閉めた後、もう一度手指消毒をおこなう。
《冬場及び寒冷地における新型コロナ感染防止について》
●基本的な感染防止対策の実施。
●マスクを着用する。
●細かな手指消毒をする。
●寒い環境でも換気を実施する。
●機械換気による常時換気をおこなう。
●機械換気が設置されていない場合は、室温が下がらない範囲で常時窓を開けること。(窓を少し開け、室温は18°C以上を目安にする)
●適度な保湿する。(湿度40%以上を目安)
●換気しながら加湿をする。(加湿器使用や洗濯物の室内干し)
●こまめな拭き掃除をする。
●トイレにおいては、ペーパータオル等を使用し、共通のタオルは使用しない。
●鼻水や唾液の付いたごみについては、ビニール袋に入れて密閉して縛るとともに作業者は、マスクや手袋を着用すること。
(参考)感染拡大防止のため、厚生労働省が無償で提供するスマートフォン用の新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービスの導入を施術所内で説明する。
※現在介護保険施設などでは利用者家族の面会を中止しているところが多くあります。施設側から玄関で検温、体調の聞き取り、訪問時間、サインなどを求められることがありますので従うようにしてください。また往療を断られる場合がありますが施設利用者の命を守る行動に理解を示してください。
(附則)
1 このガイドラインは新型コロナウイルス感染防止から令和2年4月16日より施行する。
2 このガイドラインは冬場及び寒冷地における新型コロナ感染防止から改正し令和2年11月18日より施行する。
3 このガイドラインは感染拡大防止対策の追加のため改正し令和2年12月10日より施行する。
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